色んな事情で生理(=月経)が煩わしい方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、今回の記事で低用量ピルの使用をゴリ押しする意図はありません。メリットとデメリットを踏まえて、お近くの産婦人科で医師と相談してください。
目次
低用量ピルを飲み始めた理由
私の場合は、
- 月経不順があった
- 余計な排卵を抑制したかった
- 避妊をしたかった
感じたメリット5選
生理の回数が減った
これが、数ある低用量ピルのなかでもヤーズフレックスを選択した最大の理由です。
出血の間隔には個人差がありますが、1か月に1回来ていた生理を、2~4か月に1回程度まで減らすことができます。
その代わり、月経が始まる日付はぴったり予測できないため、月経予定日を正確に把握したい人は他の低用量ピルを選択することになります。
出血量が激減した
1回あたりの月経で消費する生理用品の数が、かなり減りました。
出血らしい出血は半日くらいで終わり、あとはおりものシートでも事足りるくらい。
月経痛が軽減した
もともと月経痛は強くなかったですが、時々やってくるズーンとした痛みがほぼなくなりました。
月経前の不調(PMS)がなくなった
生理前に感じていた眠気や肌荒れが改善しました。
避妊効果、卵巣がん・子宮体がんのリスク低減効果がある
- 排卵を抑制する=避妊効果がある
というのは有名な話ですが、そのほかにも
- 排卵を抑制する=卵巣へのダメージが軽減する=卵巣がんのリスクが低減される
- 子宮内膜が薄く保たれる=子宮体がんのリスクが低減される
- 大腸がんのリスクが低減される
- 子宮内膜症の進行を遅らせることができる
といった嬉しい副効用もあります。
感じたデメリット5選
ここからは低用量ピルのデメリットのお話です。
ヤーズフレックスを含む、すべての低用量ピルで考えられるデメリットとしてお読みください。
処方できないケースがある
- 年齢
- 生活歴(肥満、喫煙歴など)
- 合併症(高血圧、高脂血症、前兆を伴う偏頭痛、乳がん/子宮体がん/血栓症の既往など)
- 妊娠中、授乳中、産後6週間以内
- 診察所見
によっては低用量ピルを処方できない、あるいは十分な説明を受けた上で慎重な投与が必要になることがあります。
また、低用量ピルをネットでの個人輸入で手に入れている方を時々見かけますが、必ず婦人科受診の上で処方を受けてください。
血栓症のリスクがある
低用量ピルの注意しなければならない副作用として、血栓症があります。
血栓症とは血管の中に血の塊ができることで、肺塞栓症、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす場合があります。
海外の研究によると、健康な女性が血栓症を発症する頻度は
- 低用量ピルを服用していない群:年間1万人あたり1~5人(0.01~0.05%)
- 低用量ピルを服用している群:年間1万人あたり3〜9人(0.03~0.09%)
とされており、頻度はそこまで高くないもののピル内服により血栓症発症のリスクは上昇することが分かっています。
突然【手足のむくみ、胸が苦しい、手足が動かしづらい、ろれつが回りにくい、視界が変】などの症状を感じた場合は速やかに医療機関へ相談してください。血栓症は、特に低用量ピルの内服を開始してから3か月以内に発症することが多いです。
なお、喫煙、肥満、高血圧などの合併症があると血栓症のリスクはさらに上昇しますので、処方を受けられないケースもあります。
なお、妊娠中に血栓症を発症するのは年間1万人あたり5〜20人とされており、低用量ピルを内服している人よりも頻度は高いです。
副作用が出ることがある
飲み始めに吐き気、胸の張り、頭痛、倦怠感、不正出血などが出ることがありますが、大体1か月くらいで改善することが多いです。
また、内服している間に肝機能障害が出現してくることがあり、薬の種類を変更したり中止しなければならない場合があります。
コストがかかる
低用量ピルは毎月3000円前後の費用がかかります。医療機関によってはもう少し安価なものを処方しているところもあります。
性感染症と子宮頸がんは防げない
低用量ピルを正しく飲んでいれば避妊はできますが、性感染症は防ぐことができません。性感染症の心配がある場合には、必ずコンドームを着用しましょう。
子宮頸がんは性行為で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因であることがほとんどです。「ピルを飲んでいるから」とコンドームを付けずに性行為をした場合は、感染してしまうことがあります。したがって、ピルを飲んでいる人は子宮頸がんのリスクが上がると言われています。
子宮頸がんワクチンを接種し、1年に1回は子宮頸がん検診を受けることが理想です。子宮頸がんワクチンについては、こちらのサイト(みんパピ!)を参照してください。
まとめ
適切な医薬品をうまく利用して、月経をコントロールしてストレスを軽くすることができます。
低用量ピルのほかにも、ミレーナ、ディナゲスト、漢方薬など選択肢は多岐に渡り、低用量ピルの副作用が心配な方は、別の選択肢を試してみることもできます。
月経にお困りの方、困ってはないけどもう少し楽になりたい方は、ぜひお近くの産婦人科で相談してみてください。
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