・ 医局を辞めたい医師
・ 入局しない奴の末路を知りたい人
入局しないメリット
⓵ 自由度が高い
自分が働きたい病院、働きたい土地を選べて、医局人事の言いなりで転勤を命じられることはありません。
私は自分の働く場所や働く期間を自分で選択したかったので、自ら選んだ後期研修の環境にはとても満足していました。半年以上の地方研修もありましたが、上司と話し合ってタイミングや行先を選べたのが良かったです。
その代わり、後期研修の大部分の時間を過ごす場所になるので、見学に行って病院の雰囲気を感じることは超重要です。見学を怠ってはいけません。
② 様々な考え方や技術を学べる
医局から独立した後期研修プログラムを持つ病院は、それなりの規模の都市にあり、それなりの規模を持ちます。医師の人数が多い傾向にあり、様々な経歴を持つ人が多いため、それぞれの長所を吸収できます。
地元の医局派遣ではない医師の割合も比較的高く、風通しがよい病院が多いと感じました。
③ 辞めやすい
これは⓵に通じる考えですが、大学とのしがらみが少ないため「いつでも辞められる」という気持ちで仕事をすることができます(笑)
周囲への根回しやタイミング、そもそも辞めさせてくれない、辞めたらこの辺では働けなくしてやるとパワハラされるなど、医局を辞めるのはどうも大変らしいということが方々から聞こえてきます。
そんな中で、こういった環境は大きなアドバンテージと思います。
冗談のようにも読めますが、仕事が辛いときは
って思うと気持ちが安定しやすいです。
人生何が起こるかわかりません。研修中に休職したくなる事情だって出てくるかもしれません。しがらみの少ない環境で働くのは、どの職種でも重要なことではないでしょうか。
入局しないデメリット
⓵ 研修先は限られる
産婦人科の場合ですが、大学以外で後期研修プログラムを受けられる研修施設は都道府県に1~2カ所であることがほとんどです。専門医資格を取るには、「どこの病院でもよい」というわけではありません。
② 後ろ盾がない
ある先輩医師に「入局しないと、有事のときに誰もかばってくれないよ」と心配されたことがあります。
と思いましたが、医局に所属している先生によると組織という後ろ盾があったほうが良いようです。具体的にどう良いのかはピンと来ていません…。
ただ、入局しない ≒ 自分の腕だけが頼り、という側面が強くなってしまうのは事実だと思います。最近は医局に所属しない医師も増加傾向にあるため、自分の価値を維持するためにも、サブスペシャリティの資格も保有したほうがよいように感じます。
それと関連して、大学のほうがコネがあるので留学はしやすいかもしれません。順番待ちする時間が長いイメージがあるし、道のりは険しいけど自分で留学先を探すという手もあるので、大学にいないと叶わない夢ではありませんが。
③ 出世しづらい
教授になりたい!という出世欲の強い人は最初から医局に所属しておいたほうがいいかもしれませんね。
④ 入局の勧誘を振り切るのにエネルギーが要る
私は学生時代から産婦人科医になることをほぼ決めており、それを明言していました。5年生や6年生の実習時、(ありがたいことに)大学の産婦人科の先生方にとても良くして頂きました。
きっと勧誘もかねてのことだったとは思いますが、学会に行く費用を負担してくれたり、飲み会に連れて行ってくれたり、6年生の選択実習では遠方の実習先を手配して費用を負担してくれたり…。
入局はしないことをお伝えしていたうえでの事だったので、罪悪感を感じる必要もないとは思いつつ、大学を去るときはやっぱり心が痛かったです。
大学の先生や同級生、先輩からの「入局しないの?」「入局しないなんて苦労するよ」という圧を振り切るのにはそれなりのエネルギーが要りました。
在学中は基本的に大学病院に勤める先生方と接するため、「入局して当然」という雰囲気があったのを覚えています。
⑤ 自由度が高いがために、自分の進路に迷う
医局人事がないため、この先の自分の進路や働く先の選択肢がありすぎて、迷子になりがち。
まとめ
入局しないデメリットの方がボリューム多くなってしまいましたが、結局何が言いたいかというと
自由を愛する人は、入局しないという選択についても検討してみてください。
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